オーガニックってそもそも何?意味や有機認証制度、条件を知ろう

オーガニックってそもそも何?意味や有機認証制度、条件を知ろう

オーガニックってそもそも何?意味や有機認証制度、条件を知ろう

健康志向・美容意識が高い人々を中心に注目を集めているオーガニック製品。近年では食品から化粧品、服などさまざまなオーガニック製品がありますが、そもそもオーガニックとはどのような意味を持つのかご存じでしょうか。
今回は、オーガニックの意味や有機認証制度、そしてオーガニックの条件をご紹介します。

オーガニックとは

organic-meaning-and-certification-system-condition-2オーガニックは、直訳すると「有機」という意味です。
「有機」は「生物由来または天然物から派生した生産物」とイメージしてください。つまり、オーガニックの本来の意味は「自然から生まれたもの」と捉えることができます。
しかし農産物の流通におけるオーガニックは、農薬や化学肥料に頼らず、自然の力を生かして生産・加工された農産物であることだけでなく、「有機JAS認定」を受けたものに限ります。無農薬・有機栽培であるだけでは、オーガニックをうたうことはできません。国際基準の資格を持った登録認定機関による審査・認定を受けることによって初めてオーガニックとして認められ、市場への流通が可能になります。

有機認証制度とは

organic-meaning-and-certification-system-condition-32001年4月1日に発効された改正JAS法により、日本国内において農産物や農産物加工食品に「オーガニック」や「有機」と表示する際には、農林水産省の定める「有機JAS認定」の取得が必要になりました。
有機JAS認定の格付けは、日本農林水産省から認可された第三機関(登録認定機関)によって行われます。
登録認定機関は、生産者・製造者またはその管理者からの申請に基づき、生産から販売にいたるまでさまざまな調査を行って審査・認定をしています。
また、海外の認定の場合は、国際的なオーガニックの権威「IFORM(国際有機農業運動連盟)」に加盟する認定機関が最も信頼されています。
認定の取得にはさまざまな厳しい基準をクリアする必要があるため、近年では有機認証そのものを偽称するという悪質なケースも少なくありません。オーガニック製品を安心して選ぶためには、どの認証機関による認定を受けた製品かを把握しておくことも判断材料の1つです。
オーガニック食品(有機食品)の認定をされた製品には「有機JASマーク」を貼ることが許可されますが、有機JASマークがない製品に「オーガニック」や「有機」と表示することは法律により禁止されています。
有機JAS法制定以前はオーガニックの表示に対する規制もなく、認定基準も曖昧であったため、誤解を招く表示や詐称といった問題が頻繁にありました。

このような背景から日本で有機JAS制度が導入され、適切な表示基準へ見直されたのです。表示基準が見直されたことにより、有機農産物およびその加工品の認定基準が明確になりました。

有機JAS認定の条件

各認証機関によって認定基準は異なりますが、基本的には「農薬、化学肥料、有機肥料のみを使用する」ものを有機栽培とし、認定の条件は以下を満たしたものが一般的です。

  1. 種まき、または植えつけ前に、最低3年以上農薬を使っていない
  2. 化学薬品や重金属が含まれない有機肥料を使用している
  3. 環境を破壊することなく栽培している
  4. 労働者の労働条件を厳守している
  5. 環境整備、衛生管理の徹底
  6. 1~5に関する管理計画の制定およびその実施
  7. 上記すべての事項に対し、第三者認証機関による審査・認証および年次更新

おわりに

有機認証制度には、食の安全をはじめ、環境保全や労働者にまで配慮した厳しい認定条件があります。条件を満たして初めて「有機JASマーク」を表示したオーガニック食品として流通させることが可能です。

オーガニックは単純に人の衣食住のみを考えたものではありません。オーガニックは人と自然との共存を考えたプロジェクトでもあるため、オーガニックの普及によって平穏で健全な社会実現への第一歩となるでしょう。