無添加・ナチュラル・オーガニックとは… メリットや違いをチェック

無添加・ナチュラル・オーガニックとは… メリットや違いをチェック

家族の健康や環境への配慮から、食品や日用品の成分に気を配っている方も多いと思います。その中でも、「無添加」、「ナチュラル」、「オーガニック」といった化学物質に頼らない製品は年々ニーズが高まっています。

しかし、体に良いイメージはあっても、細かな内容・特徴をご存知の方は少ないかもしれません。今回は、それぞれのメリットや違いをご紹介します。

添加物を使用しない「無添加」

no-additives-natural-organic-2商品パッケージに「○○無添加」という表記を目にする機会が増えました。また、添加物の有害性を警鐘する情報も、少なからずあります。
無添加とは、保存料や着色料、人工香料、合成化合物などを使用していないことを意味します。これら添加物は多くの製品に使用されており、現代では欠かせないものです。主な目的は製造加工、品質保存です。
添加物には、保存料、着色料、甘味料、糊料、酸化防止剤、発色剤、防カビ剤などがあります。日本で使用が認められている添加物は、800種類以上に及びます。
添加物には発がん性物質を含むといわれるものもあるため、無添加にこだわる人も増えています。「最初から無添加のものを選べば、発がん性物質を取り入れる心配が減って健康につながる」と考えるためでしょう。

しかし、添加物は決して毒ではありません。過剰に摂取すると害を及ぼしやすくなるというだけです。それはさまざまな栄養素や、水でも同じです。例えば水は人間にとって必要なものですが、毎日過剰に飲み続けると逆に体に悪影響を及ぼすこともあるといわれています。何でもほどほどなら問題ないのです。

また、「無添加」という表記は「添加物を一切使用していない」という意味ではありません。例えば「着色料無添加」という表示であっても、代わりに発色剤が使用されているケースもあるでしょう。もちろん、添加物が入っているもの、入っていないものを選ぶのは消費者の自由です。自分の信念・ライフスタイルに合った食品を選びましょう。

自然素材を原料とする「ナチュラル」

no-additives-natural-organic-3「自然食品」や「ナチュラルコスメ」などに表される「自然」「ナチュラル」は、原料に自然素材を使用しているという意味を持ちます。しかし、現段階では明確な基準は設けられていません。
無農薬栽培、非遺伝子組み換え、さらには無添加やオーガニックもナチュラルに含まれる場合があります。食の安全性、環境への配慮を意識した製品の総称ともいえるでしょう。

明確な基準がある「オーガニック」

オーガニックを直訳すると、「有機」です。有機農法やそれに基づいた製品のすべてを意味します。今では、ライフスタイルを表す言葉としても使用されています。そのため、「ナチュラル」のようにあいまいなイメージを持つ方もいるかもしれません。

しかし、オーガニックには明確な基準があります。国際基準の資格を持った認証機関の厳しいチェックを受けなければ、オーガニック製品として認められません。日本では、農林水産省の「有機JAS規格」が代表的です。1999年のJAS法改正により、オーガニック食品の認証とその表示が義務付けられました。
認証機関はアメリカ、ヨーロッパなど世界中にあり、それぞれが厳しい基準を設けています。基本的な基準として、農地の状態、栽培方法、加工、流通に至るまで一切の化学処理を認めていません。
認証機関に保証されたオーガニック製品には、商品パッケージに認証マークやロゴマークが印字されます。厳しいチェックを受けた安全性の高い製品であることが一見してわかるため、購入の際に便利です。

おわりに

「無添加」は、添加物の摂取を減らし、安全性の高さを保証します。選ぶ際には、どのような添加物が入っているのか、いないのか、成分表を確認しましょう。
「ナチュラル」という表記には明確な定義がありません。そのため、成分や製造過程の情報をインターネットなどで公開している製品を選びましょう。
「オーガニック」は、認証機関のマークをチェックすると良いでしょう。それぞれの違いを知って、自分に合った商品を選ぶための参考にしてください。