【ぱんと郷土料理と】もってのほかの白和え(山形)

【ぱんと郷土料理と】もってのほかの白和え(山形)

ぱんと郷土料理と

「どこの生まれですか」そんな問いのむこうに思い浮かぶもの、それは日本各地の食卓。情報網や物流が発達して、各地の食べものを知り、取り寄せることがかんたんにできるようになった今でも、まだまだ知られていない郷土料理があります。その土地ならではの食材を、そこに伝わる知恵と工夫で調理した、懐かしい香りのする料理の数々。ここでは、そんな郷土料理をパンと一緒に味わう旅をしてみましょう。意外な組み合わせとおいしさに出会えるかもしれません。

今回ご紹介するのは山形県の郷土料理「もってのほかの白和え」。秋に咲く菊は、日本人にとって春の桜とともに、最もなじみ深い花です。菊は生花や刺身のつま物など、一年を通して栽培されていますが、秋の山形を代表する食材として、特に味や香りのよい食用菊が栽培されています。「エディブルフラワー(食用花)」が登場するずっと昔から、菊の独特風味や鮮やかな色が人々に親しまれてきました。

山形県は食用菊の生産量で全国1位です。そして数ある品種の中でも、独特の風味と味の良さ、美しさから、「食用菊の王様」と呼ばれているのが、淡い紫色の菊「もってのほか」です。「天皇の御紋である菊の花を食べるとはもってのほか」、「もってのほか(思っていたよりもずっと)おいしい」、などの由来があるとされています。旬は秋の一時期なので、茹でて冷凍しておくと和えものやサラダ、ちらし寿司などに長く楽しめます。黄色の菊とあわせるとそのコントラストが美しく、料理に彩を添えてくれます。

 

白和えは少し濃い目の味付けにして、カナッペにも

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レシピ「もってのほかの白和え」

菊の紫と黄色は、他にはない色どりとして大切に食されてきました。旬は秋の一時期だけなので、茹でてしっかり水気をしぼり、冷凍しておくと様々な場面で食卓に色を添えることができます。

<材料>3~4人分
紫菊(もってのほか) 茹でて30g
黄菊 茹でて30g
柿 1/2個
春菊 50g
■白和えごろも
木綿豆腐 1/2丁(150g)
白すりごま 大さじ1
薄口醤油 大さじ1
塩 少々
<作り方>
①菊は花びらをはずして、たっぷりの湯でさっと茹でてざるに広げて冷ます。紫色の菊を茹でる時は、湯に酢を少々入れると色が鮮かになる。
②豆腐は煮立たせないように5分ほど茹でて、ふきんなどに包んで重石をし、水を切る。春菊は茹でて食べやすい長さに切っておく。
③すり鉢で②の豆腐をすり、白すりごまと薄口醤油、塩を加えてなめらかになるまでする。
④③の白和えごろもを半分に分け、紫色のもってのほかと柿(皮を剥き一口大に切る)、黄菊と春菊をそれぞれあえる。

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