【ぱんと郷土料理と】なすの泥亀煮(京都)

【ぱんと郷土料理と】なすの泥亀煮(京都)

ぱんと郷土料理と

「どこの生まれですか」そんな問いのむこうに思い浮かぶもの、それは日本各地の食卓。情報網や物流が発達して、各地の食べものを知り、取り寄せることがかんたんにできるようになった今でも、まだまだ知られていない郷土料理があります。その土地ならではの食材を、そこに伝わる知恵と工夫で調理した、懐かしい香りのする料理の数々。ここでは、そんな郷土料理をパンと一緒に味わう旅をしてみましょう。意外な組み合わせとおいしさに出会えるかもしれません。

今回ご紹介するのは「なすの泥亀煮」、読み方は「どんがめに」。京都府の郷土料理です。泥亀はスッポンの別名で、格子模様に切れ目を入れたナスをだし汁とごま味噌で煮たものですが、その様子が泥水の中を泳ぐスッポンのように見えることから「泥亀煮」と呼ばれています。

「秋なすは嫁に食わすな」ということわざがあります。秋なすはおいしいのでついつい食べすぎてしまいますが、東洋医学ではなすは体を冷やす食べ物に分類され、子供を生んでほしい嫁には秋のなすを食べさせすぎてはいけない、という意味だと言われています。一方で、こんなにおいしいものは嫁には食べさせない、という意地悪な意味もあるという説もあります。いずれにしても、真夏よりも涼しくなって実に水分や糖分をじっくり蓄えることができるようになった時期のなすの方がおいしいのは間違いないですね。 泥亀煮は京都の精進料理として登場することが多いのですが、お隣の滋賀県では汁たっぷりの「泥亀汁」が郷土料理として知られています。 泥亀煮は八丁味噌(赤味噌)で濃厚な味わいに作られることが多いですが、白味噌とチーズで煮てもちょっと洋風で違った味わいになります。

白味噌とクリームチーズでちょっと洋風に

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黒ごま入りの香りよい生地に、白ごまをたっぷりとトッピングした贅沢なパン。温めていただくと、しっとりもっちりしたパン生地にごまの香ばしさが加わって、これ以上ないおいしさです。

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レシピ「たけのこのひこずり」

京都の晩夏の精進料理です。コクのある八丁味噌とすりごま、なすの相性は抜群。切れ目を入れてから水に浸してしっかりアクを抜くときれいに仕上がります。

<材料>作りやすい量
なす 2個
八丁味噌 大さじ1/2~1(味の加減で)
白ごま 大さじ2
だし汁 1カップ
砂糖 小さじ1
みりん 小さじ1
醤油 小さじ2
ごま油 大さじ1

<作り方>
①なすは縦半分に切って皮に格子状に切れ目を入れ、たっぷりの水に浸してアクを抜く。白ごまは軽く炒って半摺りにしておく。
②小鍋にごま油を温め、①のなすを水気を切って加え、軽く炒める。
③だし汁、醤油、砂糖、みりん、白ごまを加えてフタをし、10分ほど弱火で煮る。
④③の煮汁を少しとって八丁味噌を溶き、鍋に加える。さらに5分ほど弱火で煮てできあがり。

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