【ぱんと郷土料理と】たけのこ汁(長野)

【ぱんと郷土料理と】たけのこ汁(長野)

ぱんと郷土料理と

「どこの生まれですか」そんな問いのむこうに思い浮かぶもの、それは日本各地の食卓。情報網や物流が発達して、各地の食べものを知り、取り寄せることがかんたんにできるようになった今でも、まだまだ知られていない郷土料理があります。その土地ならではの食材を、そこに伝わる知恵と工夫で調理した、懐かしい香りのする料理の数々。ここでは、そんな郷土料理をパンと一緒に味わう旅をしてみましょう。意外な組み合わせとおいしさに出会えるかもしれません。

今回ご紹介するのは「たけのこ汁」。「たけのこ汁」は、根曲がり竹を使った味噌汁で、長野県の北信地域から新潟県の上越地域で食べられている郷土料理です。「根曲がり竹」とは、北海道から本州中部以北の山地に分布するチシマザサの若竹のこと。「姫竹」と呼ぶ地域もあり、アクが少なくおいしいたけのこです。地上に芽が出始める際、雪の重みで根元が横に伸び、弓なりに立ちあがる様子から、信州では根曲がり竹という名がついたそうで、豪雪地帯特有のたけのこです。

長野の「たけのこ汁」といえば、サバの水煮缶。海がない長野県ではさまざまに重宝され、長野市では全国3位の消費量になっているとか。あっさりとしたたけのこの味噌汁に油とコクが加わり、絶妙なバランスを醸し出しています。たけのことサバ缶だけで十分においしいのですが、人参や玉ねぎなどの野菜や、豆腐、溶き卵などを入れることもあるそうです。

根曲がり竹は、5月から7月の初夏に収穫され、収穫してすぐであればアク抜きせずにゆでて食べることができます。瓶詰めや缶詰にされたものも売られていますが、ぜひ一年に一度、この時期だけの味わいを楽しんでみたいものですね。

洋風に、鯖缶とたけのこをのせたピザトーストも

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レシピ「たけのこ汁」

鯖缶はあまり煮込まない方が生臭くならず、おいしいです。缶の汁は好みで加えてください。

<材料>2人分
根曲がり竹 3~4本
鯖の水煮缶 1個
だし汁 360cc
味噌 大さじ2弱

<作り方>
①根曲がり竹は皮ごと7~10分、竹串が通るくらいに茹でて、厚い皮をむき、斜めに食べやすい大きさに切る。
②だし汁に①を加えて温め、味噌を溶く。鯖缶をざっくり割って器に盛りつけ、味噌汁を注いでできあがり。

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