「立夏」の竹の子ピザ【シリーズ:二十四節気を楽しむぱん】

「立夏」の竹の子ピザ【シリーズ:二十四節気を楽しむぱん】

二十四節気を楽しむ 一膳の手まるめぱん

1年を太陽の動きに合わせて24の期間に分け、季節を表した「二十四節気」。太陰太陽暦(旧暦)では季節を表すために用いられていました。
「じゃぱん」では二十四節気(にじゅうしせっき)を区切りとし、その時期に旬を迎える食材を使った「手まるめぱん」を連載でお届けします。
シンプルなレシピでつくる、手のひらサイズの手まるめぱん。日本の四季を感じる日本ならではのパンを、気軽に楽しみませんか?

「立夏」5月5日ごろ

「立夏」は5月5~6日ごろ、春分と夏至のちょうど中間にあたります。「穀雨」から数えて15日目、八十八夜を過ぎて暦の上では夏が始まります。この日から立秋の前日までが夏です。新緑の季節で、新茶の収穫が最盛期を迎えます。南では麦が穂を出し、北海道ではジャガイモや豆の種まきが始まります。
今年の「立夏」は5月5日の「端午の節句」にあたります。鯉のぼりは江戸時代の武士の風習として始まったそうで、立身出世を願って鯉のぼりを掲げたのだそうです。

旬を瞬間で味わう竹の子

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田植えが始まるこの季節は竹の子の季節でもあります。いちばん出回っている孟宗竹(もうそうちく)は3月中旬から5月にかけてが旬です。竹の子のには「筍」という漢字も使いますが、分解すると「竹」と「旬」。「旬」は「上旬」「中旬」などというように約10日ほどの期間を表す言葉です。成長が早く10日ぐらいで竹になってしまうことからこの字が当てられたといわれています。「旬」を瞬間で味わう食材ですね。

竹の子水煮の切り口によく白い粉がついていますが、これは「チロシン」というアミノ酸なので、洗い流さずそのまま食べられます。タンパク質やビタミンB1、B2、カリウムや食物繊維も豊富です。えぐみの成分が強いので、堀り出してからできるだけ早く茹でて下処理しましょう。

■竹の子の下処理方法■
<材料>
竹の子 2~3本
米ぬか ゆでる水に対して1割弱くらいあればOK
唐辛子  1~2本
<ゆで方>
①竹の子の先端1/4くらいを斜めに切り落とす。次に切り取った部分に垂直に切れ目を入れる。
②大きな鍋に竹の子を入れ、米ぬかと唐辛子を入れる。十分かぶるくらいの水を入れ、水から火にかける。
③ゆで汁が沸騰したら火を弱めて、竹の子が浮いてこないように落し蓋をしてグツグツ言うくらいの弱火で2時間くらいかけて煮ていく。
④竹串など刺して竹の子が柔らかくなっていることを確認し、そのまま冷めるまでおく。冷めたらきれいな水に浸して冷蔵庫に保存する。水を毎日交換すると3~4日もつ。

「立夏」の竹の子ピザのつくりかた

今回は、いつものパン生地からピザを作ってみます。オリーブオイルを少々加える他は同じ作り方でできます。二次発酵がいらないので、思ったより短時間でできます。竹の子をのせて旬のピザを手作りしてみましょう。竹の子は1本ゆでれば炊き込みご飯や煮物など、さまざまに楽しむことができます。水煮を利用すれば手軽にできますね。

シンプルで簡単!手のひらサイズのパンは1カップの小麦粉で。

ふつう手ごねでもホームベーカリーでも、1斤の食パンを焼くには300g前後の小麦粉を使います。でも一人暮らしではちょっと多いし、発酵にも時間がかかりそう…と思う方、1カップ=100gの小麦粉で小さな「手まるめぱん」を作ってみませんか?材料と作り方はとてもシンプルです。

<材料>3個分

  • パン用小麦粉(強力粉)1カップ(100g)
  • 塩 小さじ1/4
  • 砂糖 小さじ1
  • 白神こだま酵母 小さじ1/2
  • 酵母を溶かす水 小さじ1(35℃にする)
  • 生地に加える水 50cc前後(30~35℃にする)
  • オリーブオイル 小さじ1
  • ピザソース(ケチャップ) 適量
  • 具 たけのこ水煮・ベーコン・玉ネギ・シュレッドチーズ・ブロッコリーなど 適量

※お使いになる小麦粉によって水分量が変わります。詳しくは小麦粉の商品説明書にてご確認の上、当レシピをご参照ください。

<作り方>

  1. 白神こだま酵母は、35℃くらいのぬるま湯小さじ1に浸して5分ほどおく。
  2. 小麦粉に塩と砂糖を混ぜておく。【1】の酵母とオリーブオイルをあわせて、生地の様子を見ながら50cc前後のぬるま湯を加え、耳たぶくらいの固さになるよう手のひらで温めながら捏ねていく。
  3. 乾燥しないように大きめのボウルなどに入れて30℃前後に保温し、大きさが2.5倍、指でおして生地が戻ってこなくなるまで発酵させる。
  4. 生地のガスを抜くように軽く丸め15分ほど休ませる。形を整えたら台に粉をふり、生地の上部にも軽く粉をふってめん棒で平らに薄くのばす(めん棒がない場合は手でのばしてもよい)。フォークでまんべんなく穴をあける。
  5. ピザソースを塗り、具をのせ、220~230℃のオーブンで15~20分くらい焼く。

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おわりに

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ピザの作り方はいかがだったでしょうか?生地にオリーブオイルを入れるとパリッと風味よく仕上がります。オイルを入れなくてもやや固めではありますがちゃんとピザになりますので、ふくらみの足りないパン生地ができてしまった時は、ぜひピザを作ってみてください。こんどのお休みにはお友達や家族に手作りピザをふるまってみませんか!