パンやトーストで絵や有名絵画を描く?パンアート、トーストアートの世界

パンやトーストで絵や有名絵画を描く?パンアート、トーストアートの世界

食材を使ったフードアートという世界をご存じでしょうか。フードアートの中には、この作品がこの食材で?と驚かずにはいられない作品が数多く存在します。世界中のアーティストがその発想を駆使した個性的な作品を日々発表し、見る者を魅了してやみません。

今回は、パンやトーストで描く絵や有名絵画など、パンアート、トーストアートの世界をご紹介します。

パンアート、トーストアートとは?

pan-art-of-toast-art-world-2パンアート、トーストアートは、その名の通りパンやトーストで名画を再現したり、新たなアートを描いたりするものです。

一口にパンアート、トーストアートと言っても手法はさまざまです。トーストしたパンを何枚も組み合わせて描くものや、食パンをキャンバスに見立てて食材で絵を描くものもあります。パンアート、トーストアートの世界はとても幅広く自由といえるでしょう。

パンで描く芸術的な世界

世界中で多くのアーティストがトーストを用いた作品を作っています。数十枚から数千枚の食パンを使用する作品も少なくありません。

イギリスのあるアーティストは、2010年に義母の誕生日に9,852枚ものトーストで大きなモザイク画を描き「世界最大のトーストアート」として話題を呼びました。ギネス世界記録にも認定されましたが、その後2011年にドイツの挑戦者に更新されました。2013年には、日本の北海道帯広市で行われたトースト約1万6,500枚を使用した巨大モザイク画が記録を塗り変えています
また、日本のあるグラフィックデザイナーは、『モナリザ』や『ヴィーナスの誕生』などの名画を再現した、圧巻の作品を発表しています。まるでセピア色の写真のように写実的なため、パンであるとは思えません。焦げ目で作った影の濃淡が原画に忠実で、非常に緻密に描かれています。
その手法はトースターや電子レンジ、魚焼きグリルを使用するというシンプルなものです。アルミホイルで焦げ具合を調節しながら焼き、焼けすぎた部分は削り、白さを強調する部分にはパンくずを振りかけます。制作者の方は、パンを腐らせないために水分を抜く方法に苦労し、試行錯誤したそうです。

パンをキャンバスに見立てたアート

pan-art-of-toast-art-world-3パンアート、トーストアートと呼ばれるものには、食パンを1枚のキャンバスに見立てて作品を描くものもあります。焦げ目をつける以外に、チーズや野菜、ケチャップなどの調味料を使用したカラフルで楽しい作品があります。
自由なデザインはもちろん、有名な絵画を模したものからアニメのキャラクターまで、その作品は実に個性的です。野菜の形や色を生かしたり、ココアパウダーで繊細な線を写実的に描いたりするなど、アイデア次第でさまざまなものが表現できます
パンをキャンバスに見立てたアートの場合、作品が完成した後に美味しく食べることができるところも魅力の1つです。味を想像しながら作ると、よりいっそう楽しみが増すかもしれませんね。
最も簡単な作り方は、アルミホイルを活用する方法です。形を切り抜いたアルミホイルを食パンにかぶせてオーブントースターへ入れましょう。アルミホイルをかぶせた部分は白く、それ以外の部分に焦げ目がつき、自分だけのアートなパンが完成します。
単純な図柄であれば小さい子どもでも楽しみながら作ることができるでしょう。

おわりに

パンアート、トーストアートの世界は幅広く、芸術的なものから誰でも手軽に楽しめるものまで、さまざまなアイデアが生まれています。パンアートやトーストアートは、食パンというごくごく身近な食材で表現できること、そして、身近な食材だからこそ気軽に試せるところが大きな魅力です。

休日の朝食やおやつを作る際に、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。美味しいアートを前にして、心もお腹も満足することでしょう。