【ぱんと郷土料理と】朴葉味噌(岐阜)

【ぱんと郷土料理と】朴葉味噌(岐阜)

ぱんと郷土料理と

「どこの生まれですか」そんな問いのむこうに思い浮かぶもの、それは日本各地の食卓。情報網や物流が発達して、各地の食べものを知り、取り寄せることがかんたんにできるようになった今でも、まだまだ知られていない郷土料理があります。その土地ならではの食材を、そこに伝わる知恵と工夫で調理した、懐かしい香りのする料理の数々。ここでは、そんな郷土料理をパンと一緒に味わう旅をしてみましょう。意外な組み合わせとおいしさに出会えるかもしれません。

今回は岐阜県飛騨高山地方の郷土料理「朴葉味噌(ほおばみそ)」をご紹介します。自家製の味噌にきのこ、山菜、薬味などをからめたものを朴の葉に載せて焼いて食べます。独特の小型のコンロはこの地方でしか見かけません。

もともとは、厳しい冬の間、漬物樽から凍った漬物を切り出してとかして温め、味噌を加え食べたというのが発祥と言われています。近年では、家庭料理というより観光業などで客をもてなす料理として進化し、肉や魚介類などをのせて一品料理として提供されていることが多くなりました。

この料理に使う朴の木の葉は長さ30cmほどもある大きさで、香りよく殺菌作用があるため、食器代わりにしたり、朴葉寿司、朴葉餅などに使われてきました。また厚みがあって火に強いため、味噌や他の食材をのせて焼く朴葉味噌、朴葉焼きといった郷土料理の材料として利用されてきました。木材としては堅くヤニが少ないので、下駄の歯や和包丁、日本刀の柄に使われるなど、古くから日本人の暮らしとともにあった木です。

レシピ「朴葉味噌

飛騨の味噌は、塩気が控えめで甘みを感じる味です。朴葉味噌は、きのこ類やネギを細かく切ったものを、混ぜ込みます。自家製味噌を酒やみりん、砂糖などで好みの味に調えます。家庭ごとに朴葉味噌の味があるのです。白いごはんと一緒にいただきますが、仕上げにバターなど加えると、パンにもよくあいます!

<材料>2人分
味噌 大さじ3
酒 大さじ1
みりん 大さじ1
砂糖 大さじ1(好みで調節)
きのこ類 適量
シシトウ、山菜など 適量
ネギ、生姜などの薬味 適量

<作り方>
①朴葉は乾燥したものが売られているので、10分ほど水に浸す。
②味噌の材料をすべて混ぜあわせ、朴葉の上にのせる。きのこはほぐし、薬味は刻んで味噌の上にのせる。
③専用の小さな炭火コンロの上に網をのせ、アルミ箔を敷き(焦げ防止)、②の朴葉をのせて焼きながらいただく。※専用コンロがない場合はフライパンにアルミ箔を敷いて焼いてもできます。

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