【一汁一ぱんのすすめ】人参の味噌ポタージュ

【一汁一ぱんのすすめ】人参の味噌ポタージュ

一汁一ぱん、味噌汁のすすめ

味噌汁は日本人の心といえる食べもの。朝の一杯の味噌汁は活力を与えてくれますね。このシリーズでは、パン派の方にもおすすめのアレンジ味噌汁をご紹介します。

今回は、ちょっと趣向を変えて味噌仕立てのポタージュです。和食にも「すり流し」という料理があり、すりおろした野菜をだし汁でのばして塩や味噌などで味をととのえます。洋風のポタージュは油が少々入ってこどもにも食べやすく、かぼちゃなどでもおいしく作ることができます。

もう一つのポイントとして、ごはんでとろみをつけるという方法をご紹介しています。野菜と一緒に残りごはん少々を煮ることで、汁物にとろみをつけることができます。ハンドミキサーなどでポタージュ状にすれば、かんたんに離乳食や介護食を作ることができるので、ぜひお試しください。

アレンジ味噌汁におすすめの「牛乳」

味噌と相性のよい食材のひとつに、牛乳があげられます。味噌と牛乳はそれぞれのクセを消して、おいしいところを引き立てあえる仲です。だし汁の半分くらいを牛乳にすると、まろやかでちょっと洋風のスープ風味噌汁に仕上げることもできますし、仕上げに少々加えるという使い方もあります。

ところで、牛乳を選ぶ時は何を基準に考えますか。産地やブランド、価格、といったところでしょうか。ラベルを見てみると、他の食品と異なり、殺菌温度や脂肪分などが細かく記載されていますね。この中で「殺菌温度」が、実は製品としての牛乳の性質を決める大きな要素なのです。

牛乳はもともと、牛を飼うのに適した土地の多いヨーロッパとアジアの一部が発祥の地ですが、搾ったそのままでは腐敗しやすいためすぐに消費されていました。19世紀後半になって「低温殺菌法」が実用化され、設備が整うにつれて流通ができるようになってきたのです。「低温殺菌法」とは、人間にとって有害な菌を除くのに最低限必要な温度、63~65℃での殺菌を行うことで、ヨーロッパでは現在も牛乳と言えば低温殺菌牛乳が主流です。これに対し、日本で販売されている牛乳のラベルを見ると130℃2秒などと書かれていることが多く、これはあらゆる菌を除く「超高温殺菌牛乳」という部類になります。

超高温殺菌牛乳と呼ばれる殺菌方法は、高温にするためタンパク質が変性し、風味やのどごしが変化します。低温殺菌牛乳は生乳のような風味ですっきりしたのどごし、ほんのり甘みすら感じることができるのです。もとの生乳の質が求められる、殺菌に時間がかかり効率が悪い、などの理由により価格はやや高めですが、別物とも言ってよい味わいがあります。食べものの味を覚え始める小さいお子さんには特におすすめです。

おすすめのぱん「五穀ブレッド」

食物繊維も栄養もたっぷりの五穀(大豆、大麦、ごま、玄米、キヌア)を生地に練り込みました。もちもちの生地にプチプチとした食感の五穀が香ばしくておいしい、身体がよろこぶ雑穀パンです。

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レシピ「人参の味噌ポタージュ」

秋の人参の色が美しい、味噌仕立てのポタージュです。残りごはんでとろみをつけるので、離乳食にもぴったり。乳製品をとりたくない方は、豆乳とオリーブオイルで作ってもおいしいです。トッピングの揚げ人参はなくてもよいのですが、それだけで甘くておいしいので、ぜひお試しください。

<材料>2人分
人参 80g +トッピング用 適量
玉ネギ 60g
ごはん 大さじ2
水 100cc
牛乳(または豆乳)100cc
オリーブオイル(またはバター)小さじ1
味噌 小さじ1
塩 少々
トッピング用揚げ油(サラダ油など)適量
<作り方>
①人参は薄く輪切り、玉ネギは放射状に薄く切っておく。
②鍋にオリーブオイルを入れて温め、人参と玉ネギを軽く炒め、分量の水とごはんを加えてフタをして柔らかくなるまで弱火で煮る。
③野菜が柔らかくなったら②に牛乳を加え、全体があたたまったら火をとめて少し冷まし、ハンドミキサーなどでポタージュ状にする。仕上げに味噌を溶き入れて温め、塩で味をととのえる。
④トッピング用の人参はチーズカッターでスライスし、170℃くらいの油で焦げない程度によく揚げる(油の中ではしんなりしていても紙の上などに上げておいておくとパリッとしてきます)

 

 

 

 

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