イギリス生まれのパン・イングリッシュマフィンの歴史や食べ方、アレンジ方法

イギリス生まれのパン・イングリッシュマフィンの歴史や食べ方、アレンジ方法

ふだん、朝食などに四角い食パンを食べているという方は多いと思います。

たまには気分を変えて、いつもの食パンをイングリッシュマフィンにしてみてはいかがでしょうか。

ここでは、朝食だけではなく、昼食やおやつにもぴったりなイングリッシュマフィンの歴史やおいしい食べ方をご紹介します。

イングリッシュマフィンとは

イングリッシュマフィンはイギリス、アメリカを中心にカナダ、オーストラリア、ニュージーランドで食べられているメジャーなパンのひとつです。厚さ2~3センチメートルほどの円形のパンで、まぶされたコーンミールが香ばしさを引き立たせます。

生地全体はもっちりとして食べ応えがあり、断面はカリッとした食感が特徴で、トーストして具材をサンドしたりのせたりする食べ方が一般的です。

発祥は19世紀のイギリスまでさかのぼり、貴族に仕えていたパン職人が生地の余りをこねて作ったまかない料理として生まれ、当時はティータイムに食べられていました。その後、イギリスで伝えられていた製法がアメリカに渡り、より多くの人に広まったのです。今では朝食の定番となり、日本でもよく見かけるようになりました。

マフィンとの違い

イングリッシュマフィンは、ただのマフィンとどのように違うのでしょうか。

実は、イングリッシュマフィンが酵母で醗酵させた「パン」であるのに対して、マフィンはベーキングパウダーを使ったカップ状の型に入れて焼いた「お菓子」の仲間です。マフィンに似ているカップケーキは、形は似ていますが卵やバターの量が少ないのでどちらかというとパンに近いお菓子といえます。

また、イングリッシュマフィンは味付けがほとんどされておらず、具材をサンドして食べますが、マフィンは生地自体にチョコレートやフルーツ、ナッツなどを練りこんで焼くこともあります。生地自体が甘いため、マフィンはおやつとして親しまれているのです。

このように、まったくの別もののため、お菓子のマフィンは単にマフィンと呼ぶかケーキマフィンと呼ばれ、パンのマフィンはイングリッシュマフィンと呼び分けられています。

おいしい食べ方

イングリッシュマフィンは、食べる際にトーストすることが前提で、売られているときは半焼きの状態です。

水平に割りトーストするのですが、おいしく焼くためにはナイフよりもフォークで割ってください。フォークの先を生地の横から差し込み、そのまま横に移動させていき一周させて割ります。そうすると断面がいびつになるため、焦げ目がつきやすくカリッと焼けるのです。

また、サンドせずに2つに割った片割れを1つずつ食べることもあります。おやつとして食べるときにはこちらの方が食べやすく、お茶請けにもぴったりです。2つに分けることで2種類の味を楽しむこともできます。

サンドする場合の定番の具材は、ベーコンやハム、ソーセージなどの肉類、卵、チーズです。卵は目玉焼きやスクランブルエッグが一般的です。流行のエッグベネディクトはハムやベーコン、スモークサーモンとポーチドエッグにオランデーズソースをかけ、イングリッシュマフィンではさんだ料理です。

また、トマトソースとチーズでピザ風、納豆とシラスで和風という組み合わせも香ばしい小麦の風味とよく合います。ポテトサラダやきんぴらごぼう、ほうれん草のソテーなども合うため、夕食の残りをおいしく活用することもできそうです。

その他にも、フルーツやクリームを贅沢に盛っても生地がくたびれず、もっちりとした食感が残るため、デザートにも向いています。定番のバナナやイチゴ、ブルーベリー以外にも、和風スイーツになるあんこもおすすめです。

おわりに

イングリッシュマフィンは、具材次第でメインにもスイーツにもなる、非常にアレンジの幅が広いパンです。

今までナイフで割っていた方も、フォークを使うことでよりカリカリでおいしいイングリッシュマフィンが味わえます。

ふだんの朝食を、一味違ったものにして楽しんでみてください。