日本でも人気のクロワッサン!その起源や歴史、デニッシュとの違いは?

日本でも人気のクロワッサン!その起源や歴史、デニッシュとの違いは?

パリパリとした食感とほのかなバターの風味がおいしいクロワッサンは、ヨーロッパを中心に世界的に食べられているパンです。日本でも、好きなパンにクロワッサンを挙げる方も少なくないでしょう。

今回は、クロワッサンの起源や歴史、デニッシュとの違い、バリエーションやアレンジ方法などをご紹介します。

クロワッサンはなぜ三日月型?その歴史を探る

クロワッサン(Croissant)はフランス語で三日月という意味。しかし、クロワッサンの元になったパンはフランスではなくウィーンの「キッフェルン」というパンだといわれています。

クロワッサンの起源については諸説ありますが、「オーストリアがオスマン帝国(トルコ軍)を倒した際の記念説」がよく知られています。その説について見てみましょう。

17世紀、オーストリアのウィーンにいるパン職人が地下でパンを製造していた際、トルコ軍の侵入に気付いて見事撃退できたといわれています。そして、そのお祝いとして作られたパン(キッフェルン)がクロワッサン誕生のきっかけとされているのです。この説では、三日月のパンを作った理由について「トルコ軍の国旗に記されていた三日月を食べる=トルコに勝利」という意味合いがあるため、としています。

そしてその後、18世紀に入ってマリー・アントワネット専属のパン職人がフランスでもキッフェルンを作ったため、フランスに広まったといわれています。

クロワッサンとデニッシュの違いとは

クロワッサンに似たパンとしてデニッシュがあります。デニッシュはデンマーク発祥のパイのようなさくさくの生地でできている、バター風味のパンです。クロワッサンとデニッシュ、この2つにはどのような違いがあるのでしょうか?

結論からいうと、どちらも大きな違いはありません

生地に使用する材料の配分に関しては、デニッシュの方がバターや砂糖を多めに使っていることが一般的です。そして、クロワッサンは三日月の形、デニッシュは丸や四角形にして作る程度の違いしかありません。

大きな違いとあるとすれば、甘めに作られるデニッシュは果物と相性が良く、果物のフィリングなどを入れたものがよく見られます。デニッシュの本場・デンマークでは、スイーツや誕生日ケーキの代わりとして食べられていることも多いようです。

クロワッサンのアレンジ方法

チョコレートクロワッサン

クロワッサンに横から切り込みを入れ、板チョコを挟んでトースターで焼けば、ほんのり溶けたチョコレートとバターの香りが楽しめます。仕上げに粉砂糖を振りかければ一気に見栄えが良くなるため、ぜひ試してみてください。

クロワッサンサンドイッチ

サンドイッチといえば食パンやベーグルなどで作るイメージが強いかもしれませんが、クロワッサンでもおいしく作ることができます。

レタスやトマト、ハム、キュウリなどとマヨネーズを挟めば定番サラダサンドの完成です。また、ローストビーフや焼いた豚肉などを挟んでガッツリ系のサンドイッチにしてもおいしくいただけますよ。

イチゴとクリームチーズのクロワッサン

上部に切り込みを入れたクロワッサンにレンジで10秒ほど加熱して柔らかくしたクリームチーズを塗り、さらにイチゴを乗せてコンデンスミルクをかければ、デザート感覚のフルーツサンドになります。

おわりに

現在では私たちの生活に親しみのあるクロワッサンですが、その歴史や起源をたどってみると、17世紀のオーストリアや18世紀のフランスなど、意外なルーツに行き着きます。

クロワッサンだけではなく、普段何気なく口にしているパン1つの中に数多くの歴史とロマンが詰まっているかもしれません。皆さんも、よく食べるパンや好きなパンのルーツを探ってみてはいかがでしょうか?