「大暑」の枝豆グリッシーニ【シリーズ:二十四節気を楽しむぱん】

「大暑」の枝豆グリッシーニ【シリーズ:二十四節気を楽しむぱん】

二十四節気を楽しむ 一膳の手まるめぱん

1年を太陽の動きに合わせて24の期間に分け、季節を表した「二十四節気」。太陰太陽暦(旧暦)では季節を表すために用いられていました。
「じゃぱん」では二十四節気(にじゅうしせっき)を区切りとし、その時期に旬を迎える食材を使った「手まるめぱん」を連載でお届けします。
シンプルなレシピでつくる、手のひらサイズの手まるめぱん。日本の四季を感じる日本ならではのパンを、気軽に楽しみませんか?

「大暑」7月22日ごろ

大暑は「たいしょ」と読み、二十四節気の第12節目です。7月22日ごろ、および立秋 (8月7日ごろ)の前日までの約15日間を指します。

梅雨が明けて本格的な暑さがやってきます。夏の土用の時期でもあり、梅干しを干し始めるのもこのころからです。暦の上では最も暑い頃という意味ですが、実際の暑さのピークはもう少し後になります。

大暑の日に合わせて、各地で「打ち水」が行われます。道や庭に水をまいて土埃を防いだり涼を得たりする昔からの伝わる生活の知恵です。もともとは神様が通る道を清めるためのものでしたが、江戸時代以降は、涼を得ることが主な目的となってきました。近年はオフィス街でも打ち水をして、アスファルトの熱を冷ますというイベントが増えました。

若い大豆を「枝豆」と呼びます

枝豆は未熟な大豆を収穫したもののことで、枝付きのまま収穫されることが多かったため「枝豆」と呼ばれるようになったと言われています。日本では古くから穀物の大豆として栽培されていましたが、17世紀末頃から野菜として食べられるようになったそうです。

昔は大豆にする品種をそのまま若いうちに食べていましたが、現在では枝豆として食べておいしい専用品種が栽培されていることが多いです。ふつうの枝豆以外にも山形県特産の「だだちゃ豆」や丹波地方特産の「丹波黒大豆枝豆」などの特においしい品種もあります。

枝豆は、豆と野菜の両方の栄養的特徴を持った緑黄色野菜で、大変すぐれた栄養成分を持っています。枝豆には大豆にはないビタミンAやC、B1、B2などのビタミン類と鉄やカリウムなどのミネラル類も豊富に含まれており、これらが体内で糖質、脂質、タンパク質などを分解してエネルギーに変える効果があるため疲労回復や夏バテ防止などにも効果があるとされています。

また、枝豆に含まれるメチオニンはビタミンB1、ビタミンCとともにアルコールの分解を促進し、肝機能の働きを助けてくれるため、お酒を飲むときに同時に摂取すると体の負担も軽くなります。ビールに枝豆、は実に理にかなった食べ方なのですね。24japanese-season-edamame-grissini-02

「大暑」の枝豆グリッシーニのつくりかた

グリッシーニは、クラッカーのような食感のスティック状の細長いパン。今回は、いつもの生地に枝豆とチーズを加えたグリッシーニを作ってみます。二次発酵がいらないので手軽に作ることができ、ビールのおともやこどものおやつにぴったりです!

シンプルで簡単!手のひらサイズのパンは1カップの小麦粉で。

ふつう手ごねでもホームベーカリーでも、1斤の食パンを焼くには300g前後の小麦粉を使います。でも一人暮らしではちょっと多いし、発酵にも時間がかかりそう…と思う方、1カップ=100gの小麦粉で小さな「手まるめぱん」を作ってみませんか?材料と作り方はとてもシンプルです。

<材料>12本分

  • パン用小麦粉(強力粉)1カップ(100g)
  • 塩 小さじ1/4
  • 砂糖 小さじ1
  • 白神こだま酵母 小さじ1/2
  • 酵母を溶かす水 小さじ1(35℃にする)
  • 生地に加える水 50cc前後(30~35℃にする)
  • オリーブオイル 小さじ1
  • 枝豆(茹でてさやをはずして)30g(大さじ山2くらい)
  • シュレッドチーズ(粉チーズでも可) 15g(大さじ山1くらい)

※お使いになる小麦粉によって水分量が変わります。詳しくは小麦粉の商品説明書にてご確認の上、当レシピをご参照ください。

<作り方>

    1. 白神こだま酵母は、35℃くらいのぬるま湯小さじ1に浸して5分ほどおく。枝豆はさやから出して細かく刻んでおく。チーズも刻んでおく。
    2. 小麦粉に塩と砂糖を混ぜておく。【1】の酵母をあわせて、生地の様子を見ながら50cc前後のぬるま湯を加え、生地に水がなじんだらオリーブオイルも加え、耳たぶくらいの固さになるよう手のひらで温めながら捏ねていく。最後に枝豆、チーズ加えて生地をまとめる。
    3. 乾燥しないように大きめのボウルなどに入れて30℃前後に保温し、大きさが2.5倍、指でおして生地が戻ってこなくなるまで発酵させる。
    4. 生地のガスを抜くように軽く丸め15分ほど休ませる。12等分してまな板の上で転がしながら細い棒状にして天板に並べる。
    5. 200~210℃のオーブンでカリッとするまで15~20分焼く。24japanese-season-edamame-grissini-03

おわりに

24japanese-season-edamame-grissini-04枝豆グリッシーニの作り方はいかがだったでしょうか?冷凍の枝豆でも十分おいしくできますし、ナッツなどいろいろな素材や香辛料、ハーブなどを加えたりアレンジしても。もちろん、パン生地だけのシンプルなグリッシーニもおいしいです。夏休みのお子さんとぜひ一緒に作ってみてくださいね!